サガミマガジンSAGAMIMAGAZINE

VOL.01

コンドーム

Inside SAGAMI- 相模ゴム工業のコンドーム工場レポート

こんにちは!相模ゴム工業株式会社です。

私たちは世界で初めて0.01ミリ台を実現したコンドーム「サガミオリジナル0.01」をはじめ、プラスチック、ベビー、妊活、介護など…さまざま商品や事業を扱っています。

1933年からコンドームを作り続けているコンドームメーカーとして「もっと多くの方に相模ゴム工業のモノづくりへのこだわりを知ってもらいたい!」という想いから、この記事では工場の内部や製造工程をご紹介します。

1.コンドームはこうして作られる!

コンドームは薬機法上で「管理医療機器」に分類される「医療機器」です。
「医療機器」は、厚生労働省から製造業許可を受けないと生産することができません。
原料の受け入れから完成品に至るまで、各工程で厳しい検査が行われており、その全てをクリアした製品のみがお手元に届きます。

ここでは、コンドームがどのように作られるのかをご紹介します。

● 配合工程

ゴムの木の樹液を採取している様子
ゴムの木の樹液を採取している様子

コンドームの原料は「天然ゴムラテックス」。

ゴムの木の樹液を採取し、伸縮性や強度を高めるために数種類の薬品を配合します。

このラテックス液は一定の温度で約2週間熟成され、より高品質な製品へと仕上げていきます。

熟成が完了したラテックス液は、粘度や成分が適正であるか、厳しい品質チェックを経た後、次の工程へと送られます。

熟成中のラテックス液
熟成中のラテックス液

●成型工程

ガラス製の型をラテックス液に浸し、乾燥させることでコンドームの薄い被膜を成型します。
ラテックス液の粘度や型の引き上げスピードによって厚みが決まるため、慎重な調整が必要な工程です。

1回目の浸漬で被膜の穴などを残さないため、この工程をもう一度行います。
その後、品質検査へと進みます。

● ピンホール検査

ピンホールとは、目に見えないほどの小さな穴のこと。
この検査では、電気を利用してピンホールの検出を行います。

まず、金属製の型にコンドームを被せ、次に、電気が通った水槽をくぐらせます。
この時にピンホールがあると金属製の型に通電し、機械的に除外されます。
ラテックス製コンドームは絶縁体のため穴がなければ通電せず、合格となります。
そのまま巻き上げられ、皆さんのなじみのあるコンドームの形になります。

ピンホール検査はサンプリングで行われる他の検査と異なり、全てのコンドームに対して実施されます。
コンドームの安全性の要となる大変重要な検査なので、社内資格を持ったプロフェッショナルが検査を行っています。

●包装

潤滑剤を塗布する様子
潤滑剤を塗布しています

ピンホール検査で巻き上げられたコンドームは専用の機械で個包装され、この時に潤滑剤が塗布されます。

この後は箱の中に出来上がった個包装、取扱説明書などを入れて製造番号を印刷し、フィルムを巻いたら完成です!

製造番号を印刷する様子
製造番号を印刷しています

2.安心の要!徹底した検査工程

コンドームは上で述べた通り、「医療機器」です。
皆様が安心して使える製品をお手元に届けるためには、JIS(日本産業規格)等で定められた厳しい品質検査をクリアする必要があります!
コンドームの品質を確認するための試験はたくさんありますが、今回は代表的な試験を2つご紹介します。

● 破裂試験

破裂試験はコンドームに空気を入れ破裂するまでに入った空気の量と、かかった圧力を測定する試験です。
この試験にてコンドームの皮膜強度を確認するのですが、最も重要な試験と言っても過言ではありません。

こちらは破裂試験の実際の映像なのですが、なんと40L以上の空気が入っています。
破裂試験の合格ラインは18L程度なのですが、サガミのコンドームは軽く2倍を超える空気が入ります!

40Lもの空気が入る様子は圧巻ですよね…!

破裂試験の実際の映像
膨らませています

● 水漏試験

コンドームに水を入れ、吸水紙の上を転がしたり押しつぶしたりして漏れがないかチェック。
目視では分からないほどの小さな穴も、吸水紙が濡れることで検出できます。

実際の水漏試験の様子
手作業で水漏れがないか検査しています

こちらは水漏試験の実際の映像です。

この試験は、機械ではなく手作業で一つ一つ丁寧に確認することで、穴を見逃さないようにしています。

●摩擦試験(サガミ独自の品質チェック)

アクリル棒にコンドームを装着し、ピストン運動を繰り返して耐久性を測定します。
摩擦回数、摩擦時間、累計摩擦距離を記録し、一定基準以上の耐久性を備えているかを確認します。

この試験は国際基準にはない、サガミ独自の試験で、より「実使用」に近い耐久性をチェックするために導入されました。

摩擦試験の実際の様子
摩擦試験の実際の様子
摩擦試験の実際の様子(拡大)
摩擦試験の実際の様子(拡大)

番外編

相模ゴム工業の工場には、名物スポットがいくつかあります。

工場にある「サガミならではの植木」

工場敷地内には特別に剪定された植木があり、そのシルエットが何かの形に見えるとか…?

庭師さんがお手入れしてくださっています
庭師さんがお手入れしてくださっています

また、「サガミオリジナル」と文字が浮き出た植木もあります。

「サガミオリジナル」の文字が!
「サガミオリジナル」の文字が!

実際に庭師さんが手入れをしており、工場見学に来られたお客様の多くがここで記念撮影をしていく名物スポットです。

日本一売れる!?工場前のコンドーム自販機

みなさんはコンドームの自動販売機を見たことがありますか?
本社工場の正門前にはサガミのコンドームが買える自動販売機が設置されています。

実は、この自販機が全国で最も売れるサガミのコンドーム自販機なんです!
自販機限定版のなどのレアなアイテムもあります。

本社工場の正門前にあるコンドーム自販機2台
どなたでもいつでも購入していただけます!

おわりに

最後まで読んでいただきありがとうございます!
「Inside Sagami」サガミのコンドーム工場見学レポート、いかがでしたか?

コンドームは大切な人との愛を育むためのもの。
だからこそ、これからも徹底した品質管理と企業努力を重ね、安全で高品質な製品をお届けしてまいります。

16代目サガミオリジナル宣伝大使の鈴木聖さんが工場に来てくれました!
なんとコンドーム作り体験も…気になる様子は動画をご覧ください!

15代目サガミオリジナル宣伝大使の風吹ケイさんの潜入動画も、あわせてご覧ください!

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